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「実はな… この高校で殺人事件が起きたんだよ」   周りの野次馬達には聞こえないように小声で言う。   「殺人事件か… 被害者は誰なの?」 「被害者は岩城進だ」     この名前を聞いた瞬間 俺と礼美は驚いてしまった。 「メタボンが!!」   二人の声が共鳴した   「メタボン? まさか、知り合いなのか?」   不審そうに俺たちを見ながら聞いてきた。   「ちょっ父さん! メタボンは岩城先生のあだ名で 美術を教えている先生だよ!」   俺と礼美は 必死に岩城進との関係を話した。   「美術の先生だったのか…」   父さんは 次の言葉を言うのに詰まってしまった 隣で聞いていた礼美もメタボンが死んだ事を信じられない様子で 手で顔を覆っている。   「あのさ父さん 殺人現場みたいな所に行きたいんだけど… ほらっ 僕にもなにか分かる事があるかもしれないしさ!」   父さんの肩に手を置いて説得をした。 う~ん…と考えた様子で 被っていた帽子に手をやり悩んでいた。 「わかった。 でも、あまり証拠品に触るなよ?」 「分かってますよ刑事さん よしっ!礼美も行こう」   隣にいる礼美を誘う  「えっ… わかったよ……」
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