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「あたしじゃないんだから…
なにもかも、この男が悪いんだ」
女性の声が美術室にこだました。
今、この美術室にあるのは
悲鳴をあげた私・並べられている机イス・教卓・生徒が書いたのであろう絵が窓側に廊下側に張られている。
そして
目の前には後頭部を花瓶で私に殴られた美術教師が倒れている。
「どうしよう…」
私は正気を取り戻した。
今日は日曜日だから先生も生徒もいない…
だけど
警備の人がいるはずだ。
物騒なこの世の中で警備員がいないわけないんだ……
―――あれから30分が経った。
私は美術室の壁にかけてある楕円形の時計を見上げた。
「もうすぐ11時か…
やばい、
お昼の見回りで警備員が来ちゃうよ」
この美術室は
学校の校舎と離れているところにある
生徒は
美術室に繋がっている外の廊下を通って来るのだ。
もちろん
警備の人も同じだ。
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