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まずは玄関からだ。
父さんの話では事件当日のままだからいじられていない。
「ふ~、おかしな点はないかな」間違い探しでもしている感じで手がかりを探している。
事件と聞くとアニメは二の次になるのが僕の性格
被害者からすれば最も無責任で最もイライラする人間であろう。
この性格は治りそうもないか…
玄関は案の定、特に変わったことはない。
あえて言うなら
靴が綺麗に揃っていた事だろう
「(几帳面なんだなぁ、疲れてたら直さないだろ)」
隣には下駄箱もあるが
入れられて四足しか入らないミニタイプだった。
開けてみると、運動靴しか入っていない。
普段はローファーで外に出ているのだろうか…
「(靴ぐらい買えよ…、玄関に出されているのがローファーだけって)」
しゃがんだ姿勢から立ち上がると。
うしろを向き、少し歩くとすぐ右に風呂場のドアがある。
もう少し歩いた所にリビングに繋がるドアがある。
平均的なアパート部屋だろう。
父さんはと言うと、風呂場の捜査を続けている。
リビングのドアを開けると、モダンチックな部屋だった。
ほとんどが黒で埋め尽くされている部屋。
「(さっきはわからなかったけど、この部屋キレイだな)」
テーブルにはビールとグラスが置いてある。
ソファーに座りながら飲む予定だったのか…
その目の前には約30インチぐらいのテレビがあった。
テレビの電源をつけてみると、捜査系の特別番組を放送していた。
『この顔を見かけたと言う方はこちらの番号までお願いします。
そして、犯人に告ぎます。
あなたは完全に包囲されている!!』
臭いアナウンサ―のセリフが終わるとCMに入った。
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