‐バトル‐

4/10
前へ
/33ページ
次へ
「さっきのはちょっとばかし痛かったぞ坊主?」 「はやく…っ! 選んでリツ君、はやく!」 男が刀を片手で振り上げる。 「くぅっ…!」 俺は恐くて目をつぶった。 ケータイを握り締めたまま、 とっさに腕を交差させて頭を隠す。 「リツ君ーッ!」 後ろでアイカが叫ぶ。 うずくまった状態の俺は、 歯を食い縛ってケータイのボタン押した…! ――ッガチン! 強い衝撃と金属音。 バッと顔を上げると、 それまで持っていたケータイは刀に変わっている。 「え…!?」 俺の持つ刀と男の振り下ろした刀がぶつかり、 衝撃を受けた男が多少退けぞった。 俺もまたしゃがんでいた体制を崩されて尻餅をつく。 「…やった!」 後ろでアイカの喜ぶような声が聞こえたが、 俺にはまだ何が起きてどうなったのか理解ができなかった。    
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加