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「どうも、初めまして。綾って言います。よろしくお願いします。」
と綾は先程とは打って変わって笑顔でその場にいた全員に言った。
「本当にこの子はアンドロイドなのか!?」
と一人の男が口を開いた。
綾を造ったと言う男は
「では証拠を。」
といって綾の背中に手をやった。
綾は「なにしてんの!セクハラよ……」
と言った後、ゆっくりと瞳を閉じてうなだれるようにその場に倒れ込んだ。
「今、綾のメインスイッチを切りました。人間でいう寝ている状態ととってもらっていいでしょう。
スイッチは機能の不具合等の調整を行った後、もしくは、音や揺らす等して衝撃をあたえてやれば自動的にONになります。
これは人間の睡眠時間とほぼ同じです。
寝ているので思考が働いていない今、ここで証拠を見せたいと思います。」
と男は言った後、綾の学生服をおもむろに脱がし始めた。
綾の体は、人間となんら変わりがなかった。
「皮膚の温度、柔らかさ、髪、その他の体毛等そういったものも忠実に再現されています。防水機能はもちろんのこと、電池は食料により充電されます。」
と男は言った。
「しかし、ここだけは再現できませんでした。」
と言って男は顔を落とした。そしてナイフを鞄から出し、突然綾の腕に突き刺した。
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