3人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
なにもかもが懐かしい匂いがした。そして君の部屋。
変わってないね。相変わらずガンダム好きなんだぁ。
プラモデルを見て私が言った。
男のロマン!
君が笑って答えた。
君がベッドに座り、私は小さい木の机の上にお茶を置いて床に座った。
実は結婚まで考えてた人と別れたの…
そう話だしたら、君の顔から笑顔が消えた。
別れた原因って何?
君が聞いてきた。
その彼氏の浮気。一回目は許せたけど、二回目は許せなかった。
私から別れを切り出したのだけど、なんかすっきりしなくて…
そう私が話したら、
今でもその人のこと好きなの?
君が聞いてきた。
好きではない。反対に嫌いっていう想いのほうが強い。
だけど、一緒に過ごした時間がすごく楽しくて、忘れたくても忘れられないの…
私は素直に答えた。
すると君は、
オレが忘れさせる。
そう言ってベッドから立ち上がり、私の右隣に座って、左手で私の肩を抱きよせた。
いろいろな想いが込みあげてきた私は、今までにないくらいに君の腕の中で泣いた。
最初のコメントを投稿しよう!