彼氏・彼女

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なにもかもが懐かしい匂いがした。そして君の部屋。 変わってないね。相変わらずガンダム好きなんだぁ。 プラモデルを見て私が言った。 男のロマン! 君が笑って答えた。 君がベッドに座り、私は小さい木の机の上にお茶を置いて床に座った。 実は結婚まで考えてた人と別れたの… そう話だしたら、君の顔から笑顔が消えた。 別れた原因って何? 君が聞いてきた。 その彼氏の浮気。一回目は許せたけど、二回目は許せなかった。 私から別れを切り出したのだけど、なんかすっきりしなくて… そう私が話したら、 今でもその人のこと好きなの? 君が聞いてきた。 好きではない。反対に嫌いっていう想いのほうが強い。 だけど、一緒に過ごした時間がすごく楽しくて、忘れたくても忘れられないの… 私は素直に答えた。 すると君は、 オレが忘れさせる。 そう言ってベッドから立ち上がり、私の右隣に座って、左手で私の肩を抱きよせた。 いろいろな想いが込みあげてきた私は、今までにないくらいに君の腕の中で泣いた。
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