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波
海を眺めてた
打ち寄せる波が貝殻を呑み込んで
そこには初めから
何も無かった様に
波は動きを止める事はない
あの日から私の時間は
動く事を止め
今を生きれず 下を向く
今 わかった
時間は止まらない
私が歩くのを諦めただけ
一人で歩き出す世界が
とても広く 深く
闇に飲み込まれそうで
最初の一歩が踏み出せない
海を眺めてた
打ち寄せる波が貝殻を吐き出した
その瞬間
空を見上げた
太陽の眩しさに目を細めながら
歩き出した
そこには もう
闇はなく 迷いもない
ただ ただ 空(ミライ)を見上げて 歩く
私がいる
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