目撃

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偶然、僕は見てしまった。 先輩と佐伯先輩が一緒に帰るとこ。 校門には、帰宅する生徒がたくさんいたけど、真っ先に僕の目に飛び込んできたのは、ニコニコ楽しそうに肩を並べて、佐伯先輩と会話している先輩の笑顔だった。 べ、別に、僕は先輩の事なんて、何とも思ってないし・・・。 僕は何故か、胸が苦しくなって、先輩の笑顔から目をそらす。 あんな笑顔、僕には見せないくせに、やっぱり、先輩と佐伯先輩が付き合っていると言う噂はホントなのか? あんなに一緒に、喫茶店でお喋りしたり、遊びに行ってても、先輩はやっぱり僕を男として見てないのかな? 僕の目の前に、一つの年の差という見えない壁が立ちはだかる。 見たくないけど、気になり、また先輩達に視線を戻すと、二人の姿は見えなかった。 もう校門から出てってしまったのか? 僕は軽く舌打ちをして、慌てて校門から走り出た。
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