プロローグ

21/21
3人が本棚に入れています
本棚に追加
/25ページ
すると麗彌は最後のショートケーキを頬張りながら 「働かざるもの食うべからずだ」とビシッと指を立てた。 「いや、他に仕事あるでしょ!」 「まぁ、そう邪見にするな。仕事を覚えるまで助手と言うことにしておけばいいだろう?なに、戦闘などあったらこいつに任せればいいんだ。よし決まりだ!さぁ、行ってこい」と麗彌は扉の方をビシッと指差すと、ホレホレと言いながら炯邪たちを追い出した。 ―――――― ――――― ―――― 扉が開く。 久しぶりの太陽はすでに正午を指すように頭上高く輝いていた。 「たく、麗彌さんもいい加減にして欲しよな。 ―――それで、お前」と横で一口もケーキが食べられなかった性か、機嫌悪そうな茶髪の女を俺は睨んだ。 ―――正直好かん。 「あのねぇ~お前って失礼よ!私にだってちゃんと名前あるんだからね」とビシッと俺の鼻先に指をたて説教する吸血鬼。 「じゃあ名前は?」 「セリス・オルランド・シルレット。まぁ、長いからセリスでいいわ。それで、あなたは?」 「俺は…」 この後の続きはまた今度にしよう。 面倒だがこれから先、コイツ…いや、セリスとの付き合いは長そうだからな。
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!