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それは思いがけない声だった
「お母さん?」
交錯する二人の声。とてもよく似ていた
嫌な予感が走る
「あの…もしかして?」
「そうよぉ~、私のファティルサちゃんっ」
俊足に今まで築かれたお姉さんというその像が崩壊。
私の?
子供?
ティルが?
ド頭にトンカチを食らったような顔をして交互に二人を見る。というか本当に頭が割れるように痛い
理解力が格段に落ちているのか現実を受け入れられないのかわからず混乱する
「つまりお姉さんはファティルサのお母さん…?」
「お母さんがお姉さん!?…あははっ、テア面白い事言うわねっ」
笑い飛ばされた。今日ここにきての大判狂い
ズキズキとしながら空を見上げる
鳥が動いて…すぅっと右に消える。また現れて
あれ?消えた。
「えっ、テア!?」
ついでに僕の意識も消えた
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