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「ぬうぅ……っ…来いっテティシアよ!!」
「う、うん…」
祖父ドラゴンがテティシアを崖の縁へと導く。いやな予感がしながらもテティシアも逆らえずに縁まで歩む。
「良いか? 我々竜族には何故、翼があると思う?」
「…空を飛ぶため」
何か感付いたようなテティシアは少々間を置いてから答える。
「そうだ。ではどうして空を飛ばなければならんと思う?」
「…一人でご飯が食べていけるように」
「そうだ。では何故必然的に空を飛ばなければいけない状況下でおまえは空を飛べないと思う?」
淡々と答えるテティシアだったが何故自分が飛べないのかが分からず口を濁す。すると突然、祖父ドラゴンがテティシアの襟首を掴む
「ふぇっ?!」
「それはな…、お前に飛ぼうとする意志がないからだっ!」
「ふえぇぇえぇぇ~~!!!???」
何を思ったのか祖父ドラゴンはテティシアの飛べない理由をそう位置づけると崖下へとテティシアを投げたのだった
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