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「早く。変顔して。ほら。」
「えっ、こっこう?」
好樹がぎこちなく顔を作るとカメラのシャッターがおりた。
「やればできるじゃん。じゃあ次は…」
私は好樹の頬に軽く口づけをした。
「ちょ…」
再びカメラのシャッターがおりた。好樹は口を尖らせて固まっていた。
「好樹?大丈夫?」
「大丈夫大丈夫。びっくりした。」
「ごめんね。あっ、外出て。プリクラ出てくるから。」
私たちは写真がでるのを待った。その間好樹はUFOキャッチャーを一生懸命見ていた。意外に子供っぽい所が私の心を擽る。
「好樹出きたよ。ほら、見て。」
「何だこれ。酷い顔だね。」
お互いに顔の両側面をつまみドアップで写っていた。
「良い顔がだいなしだね。これはホントに酷い。」
「悪かったわね。」
私たちはこうして休日は楽しく過ごしている。しかし好樹は仕事をしているためなかなか会うことが出来ない。
私たちにとって休みの日は何よりも貴重な時間だった。
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