15人が本棚に入れています
本棚に追加
別室から戻った両親は魂が抜けたように、一点を見つめてぼーっとしている。目の焦点があっていない。
「結さん。」
父親が私に話をかけてきた。
比較的冷静な感じが好樹と似ていた。
「今日は帰りなさい。好樹は私たちがみているから。」
そういって部屋の出口へ促された。
「すいません。お願いします。またきますので。」
一礼をし私は病院を後にした。
外は雨もあがり旭が天にのぼっていた。
その光は痛いほどに私を照らし続けた。
最初のコメントを投稿しよう!