2.ここまで振り回されたのは初めてだ。

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  昼になり、みんなが食堂や、屋上、中庭等の昼食スポットに移動し始める。 俺は啓介と、教室で食べる派だ。 啓介が後ろを向き、コンビニで買ったパンの封を切る。 俺は母さんが作ってくれた弁当の蓋を開けた。 「こーおっ♪」 「うわっ!」 広瀬がまた抱き着いてくる。 俺は驚き、手に持っていた弁当を落としそうになった。 「何だよ!びっくりするだろ!?弁当落としたらどうすんだよ!」 「えー?そしたら、あたしを食べさせてあ・げ・る❤」 「だからそーいうこと言うなって!!」 「ね、あたしとお昼食べよーよー」 広瀬は片手に、高そうな布に包まれた小さな弁当を持っている。 すぐ俺のとこにこなかったのは、いつもつるんでる女子に断ってたからか。 …これを断っても意味なさそうだな。 絶対勝手に居座るに決まってる。 「…しょーがないなぁ」 「わーい!」 「でも啓介も一緒だからな?」 「えーっ!?」 広瀬はいかにも不満げな声を上げ、啓介を見下ろす。 俺からはその表情は見えないが、啓介は青ざめていた。 ? 俺は首を傾げる。 「まぁー黄の為だしぃー我慢するぅー。 ね、ね、黄!あたし偉い?」 「おー偉いぞ広瀬」 頭を撫でてやると、広瀬は顔を真っ赤にして喜んだ。 俺はそんなことを気にせず箸を進める。 「(相変わらず黄は天然だなぁ。だから結構モテてんのに、本人は全然気付いてないんだもんな)」 「? 何だよ、人の顔じーっと見て」 「いや、別に…いでででで!!」 「…」 啓介がいきなり、涙目で叫び出す。 またもや俺は見えなかったが、啓介の足を広瀬がおもいっきり踏んだらしい。 俺はまた首を傾げる。 啓介は広瀬を睨んだ。 「何で俺が攻撃されなきゃなんねぇんだよ!いい加減にしねぇと流石にキレるぞ!?」 「だって、みんなが言ってたんだもん!」 「はあ!?」 「お、落ち着けよ啓介っ」
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