少年期

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鑑連は、父を不敏に思っただけだった。 武士として城主まで、なっておきながら病に侵されやつれていった父。 最後は、病ではなく武士として死んで欲しかった。 ただ、それだけだった。 だが、その思いを知るものは、誰一人いなかった。 継母や家臣は、鑑連には家督は継がせられぬと画策した。 鑑連も正直家督等、どうでも良かった。 むしろ自由に自分で、一から成り上がりたいと思う気持ちのほうが強かったのだ。 ある日、鑑連の所へ殿大友義鑑の使者が、やって来た。 鑑連は、その使者に連れられて義鑑の元へ向かった。 義鑑は、鑑連の十三にして大人顔負けの強さを耳にして鑑連に家督を継ぎ元服するように告げた。 鑑連は、自分の運命には、逆らえずに承諾し家督を継いだのであった。
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