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「いやいや良いねえ。
イケメンとヌイグルミって、素敵!!!
可愛いっっ♪」
「…………。」
携帯を取り出し、桐本くんに携帯を向けた。
―パシャリ―
「うん♪良い出来だ!」
携帯のディスプレイを見ながら、ニヤニヤしてしまう。
桐本くんは、ようやく撮られたことに気付き、ビックリしていた。
「…なに撮ったんだ?」
「桐本くんとヌイグルミだよ!
スゴい可愛いっ♪」
こうして、桐本くんにヌイグルミを何個か持たせて、その度に写メールを撮った。
うふへへ♪
私の宝物だよーん♪
撮った写メを全部保存し、欲しいヌイグルミを手に取り、レジに並んだ。
意外とお店は混み合っていて、しばらく並んでいます。
「…あのさ、龍一のことどう思う?」
ボーっとしながら並んでいると、桐本くんが私に話しかけてきた。
「ふへ!!!?
いきなりなんで?」
「…いや、何か…冬月って龍一のこと、嫌ってそうに見えたから…。」
「……うん。
最初はね、大嫌いだったよ。
正直、宇宙に飛んでいけと、何度思ったことか…。
嫌いで嫌いで仕方なかった。」
私の人生を最悪な方向に変えた人だから…。
「…そっか。」
「…で、でも、最近はね…少しだけ…本当に少しだけ好きになった。
何だかんだ言って、助けてくれる時だってあるしね…。」
うん…自分なりの精一杯だ。塔谷くんをこれ以上褒めたことは無い!
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