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「そっか。
龍一はチビだし、たまに呆れるけど…スゴく良い奴だから。
龍一のこと、宜しくな。」
桐本くんは、ニッコリと微笑んだ。
塔谷くんは、確かに良い人だ。多少…アレだけど…。
でも、自分の友達をそんなに褒めるなんて出来ない。
ましてや、塔谷くんなんかを。
私には…
「…私には桐本くんもスゴく良い人だと思うよ。」
塔谷くん、こんな友達をもつなんて、幸せものだよ。
「…いや、その。」
桐本くんは私の言葉に照れたのか、慌てだした。
ああ、可愛い。
「照れんなって!」
笑いながら桐本くんの肩を冗談混じりに叩く。
私が肩に手を置いた途端、桐本くんの顔が微かに赤くなり、お店から出て行ってしまった。
「あれ?やりすぎちゃったかな?」
怒っちゃったかな?
まあ、寛大な心の持ち主の桐本くんだから、すぐに許してくれるよね。
レジで会計を済ませ、外に出た。
表には、塔谷くんと結衣がいて、近くに桐本くんも立っていた。
「結衣♪
買い物終わった?」
「うん♪早く映画見ようよ♪」
結衣に近寄りながら問いかけると、結衣は塔谷くんの腕をギュッと握りながら笑顔で答えた。
「離せよー!!」
塔谷くんは照れつつも暴れていた。
なんか…ムカつく。
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