★+。塔谷くんへ。+★

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――スミレside―― 「ちょ、瑛太!!!! 塔谷くんになんであんなこと言ったの!?」 家の玄関前に着くと、瑛太にデカい声を出して聞いた。 「だって、スミレ。困ってるみたいだったし。 俺、良いことしたじゃん。」 瑛太は玄関に上がると、テニスバックを置き、リビングに入り、ソファーにドスッと体を座らせた。 私も瑛太の後に続いた。 「だからって、弟が嘘つくのは可笑しいでしょ?」 「別にいいじゃん。 終わったことだし。」 「良くない!!! 絶対勘違いされた!」 「勘違いされたからって何だよ?家知られたくなかったんだろ?」 「…………。」 確かにあんまり知られたくは無かったけど、でも…。 「まさか…お前、あの人が好きなの?」 「なっ!!?そんなわけないよ!!!!」 瑛太が目を細めて、怪しげに聞いてきた。 私は瑛太とバッチリ目が合い、何故だか目を逸らしてしまった。 「んじゃあ、良いじゃん。あー、汗かいた。 俺、風呂入ってくるわ。」 瑛太はお風呂場に意気揚々と向かっていった。 「はあ…。」 瑛太と塔谷くんって、なんとなく性格似てるような…。 「あっ、スミレ。覗くなよー。」 着替えを取りに、お風呂場からリビングを横切る時に瑛太が言う。 「覗くわけないでしょ!早く入って!!」 まったく!誰が覗くか!!瑛太め。  
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