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年が明けた冬のある日。
その日は身を切るような寒さで、その年の最低気温を観測した。
そんな日に、怜と拓也は全国高校サッカーの決勝戦を見に行った。
決勝の舞台は国立競技場。
サッカーをやっている者なら誰でも一度は足を踏み入れてみたいと思う、聖地である。
そのような競技場に来れたことだけでも舞い上がって喜びたい二人なのに
さらに決勝は
既にその年の【インターハイ】【全日本クラブユース】を制し、前人未到の全国三冠を狙う
神奈川県代表の尚陽学園高校
と
選手権で最多優勝を誇る
千葉県代表の拓南高校
の対戦という素晴らしい組み合わせとなった。
その事がますます二人を興奮させた。
二人は寒いことなんてすっかり忘れて、試合が始まるのを今か今かと待っていた。
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