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「お前だってすぐ上がれるさ。
実力は俺が上なのに、拓哉がキャプテンに選ばれたってことは拓也には統率力があるってことだろ。
自信持てって、それがお前の武器なんだから。」
怜は拓也の辛さが分からないでもなかったので、努めて明るく言った。
「それって誉めてんのか、けなしてんのかわかんないよ。
でも気にしないで、すぐに上がってみせるから。」
話していたらいつの間にか、グラウンドの入り口に着いていた。
「じゃあ練習終わったらな。頑張れよ!」
「そっちもね」
怜と拓也はそれぞれ別のグラウンドに向かった。
AチームとB・Cチームでは使うグラウンドが違う。
今まで使っていたグラウンドにも十分過ぎるぐらい満足していた怜はAチームの使うグラウンドを最初に見たときは思わず絶句した。
そのグラウンドは完全な天然芝で、クラブハウスの他にトレーニング室と簡単なラウンジのようなものまで付いていた。
それはまるでプロが使うような一流の施設だった。
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