-参-

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母親は僕が死んでから、毎晩残月にお祈りをして、唄を唄っておりました。 僕もあの世とこの世の狭間でお月さまにお月さまをしておりました。 「そう(笑)誰よりも優しくされたいのでしょう?」 宗教の長は舌を回してそう母親に謳っておりました。千の目を持つかの如く母親の心を見抜く彼は生きたものの目ではございません。 僕はそれに恐怖を感じながらも母親と共にお月さまにお祈りをしたものです。  
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