6月25日。

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公園からの帰り道。 彼女は何度かため息をついていた。 今、当たり前にある光景を…映像や写真でしか見たことがないエレノア。 そうか。 だから彼女の父親はタイムマシンを作って、地球を救おうとしているんだな。 「エレノア、君のお父さんってどんな人なの?」 それにしたって、一般人がタイムマシンなんて作れる訳がない。 「…お父様は発明家で、科学者でした。様々な薬や温暖化対策、宇宙船の研究…本当にすごい人なんです」 さっきとは全然違う嬉しそうな顔。 彼女にとって父親は、とても特別な存在らしい。 …なんだか軽く、嫉妬している自分がいた。
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