12月7日。

2/5
前へ
/32ページ
次へ
とろけるような暑い日。 普段なら冷房を効かせているはずの室内は、一週間前から暖房に支配されていた。 「昨日の鍋焼きうどん、温かくて美味しかったですね。今日は……熱々のおでんにしましょう」 布団にくるまり笑いかける女性、エレノアのせいなんだ。 「助けていただきありがとうございました。私、エレノアと申します」 少し変わった服装、なんというか、こう…SFのコスプレみたいな。 碧の長い髪はやっぱり綺麗で、さらさらとしていた。 「いえいえ。でも、本当に大丈夫ですか?」 顔立ちや名前からして外人…もしくはハーフだろうか。 それにしては、すごく流暢な日本語で彼女は話している。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

43人が本棚に入れています
本棚に追加