桜色の奇跡

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「はい、俺から」 少し大きな包みを渡す。 「ありがとう」 陽菜ははにかんだように笑った。 そんな顔されるとつられて笑ってしまう。 「なんか翼のやつおっきくない?何、入ってんの?」 颯太が少し厭味っぽい口調で言った。 「大したもんじゃねぇよ」 颯太に言い返す。 「開けていい?」 陽菜が控めに訊いてきた。 「いいよ」 そう言うと颯太を始め、中身を知っているさくら以外全員が身を乗り出した。 なんでこいつら俺の時だけ こう揃って過剰に反応すんだよ……!? そう思いながら陽菜を見ると楽しそうな顔でラッピングを解いていた。
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