†消えない蝶†

10/37
前へ
/40ページ
次へ
サヨナラの代わりに君を強く抱きしめた。 震える躰と躰で互いの想いを確かめ合っていた。 痣ができるほど強く引き寄せた君の腕を僕に 絡めて… 溶けて… 重なり… 交わり… やがてひとつになった… 最後の夜。 最後の月。 最後の宵。 最後の香。 最後の君。。。 君の涙を僕の中に流して… 君の形を僕の中に刻んで… なぜ僕らは離れなければならなかった? この愛しさを消さなければならなかった? 愛している… 花咲く春も 潮風漂う夏も 色付く秋も 白い冬も 幾度と過ぎ行く季節の中に僕は君の面影を探し続けるんだ…
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加