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遠ざかったはずの過去に追い越され僕はまた君を想い出していた。
そんな日々を繰り返し季節がどれだけ流れただろう。
僕の中に棲みついた一匹の蝶がヒラヒラと舞い僕はその美しさに捕われたままでいる。
独りになった今。
君を失った今。
戻れない…もう。
触れられない…。
傷つけ合うことでさえも…もう今は…。
そう知っていても君しか見えない…今も…。
違う誰かを愛しても君が消えることはないだろう。
一匹の蝶…
その姿は薄れ変わりゆくことがない。
愛しい羽(君)をちぎりこの手でかき消すことができたなら…
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