†消えない蝶†

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『依存…執着…』   そうなのか? これを“愛”じゃないと云うのか? 『追憶…忘却…』   そうなのか? ただの“幻”だったと云うのか? 真っすぐ貫けと神が云う。 その心を見せろと神が… 僕は汚れてなんかいない。 僕は狂ってなんかいない。 僕が君を愛した証拠たちがこの躰と手のひらから離れていかないだけだ。 君との記憶を何度もかき消そうとした。 それでも甦る君の声が僕の傷に入り込み愛しさがこみあげる。 君を愛す僕のすべてを壊せば楽になれる? それとも僕に愛される君のすべてを壊せば? きっと……
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