7.ズレる思いとユレる想い

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 次に現れたのは直弥の背後、振り上げた足を肩めがけて躊躇なく落とす。  だが紙一重の差で直弥は上半身を限界まで捻ることで避け、その動きを殺すことなく回し蹴りをはなつ。 「甘いっ!!」  捕らえたと感じた攻撃も所詮はただ『当てる攻撃』、簡単に受け止められそのまま投げ飛ばされる。  地面にしたたかに身体を打ち付けながらも、受け身をとりその勢いを殺していく。  完全に止まると直ぐにキョウカを探す。  が、またもや視界からキョウカは消え去っていた。 「――真上!」 「ナオヤァァァァ!!」  
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