7.ズレる思いとユレる想い

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 しかしこのまま一方的にやられるのは情けない。  ――ならば  キョウカの望み通り全力をだすのみ。  もとより視ることしか能が無いのだから。 「身体の不調なんて知ったことか!……あいつらを殺す時まで動けばいい」  そうして本来なら机上の空論、幻想ともいえる存在の名を冠する蒼が世界を視る。  直弥の左眼の瞳孔は、既に濁っていた。 「第二ラウンドと行こうか!」  弾けるように直弥は飛び出す。 「――ッ!?ようやくやる気を出したか?」  迎え撃つキョウカにも、その変貌した左眼は動揺を与えた。 (下手な遠慮は命取り……なら!)  キョウカの喉に向けて貫手〈ぬきて〉を打ち込む。
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