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彼の名前は「亮(リョウ)」、今年の春に大学に入学した一年生だ。彼は、田舎から出て来て一人暮しをしている。
亮「解った、夜7時にG棟前ですね。了解で~す。」
カナ「一年生は無料だから必ず来てね~。じゃあ、また後でね~。」
カナは亮の一年先輩で二年生の女の子だ。
カナは亮を飲み会に誘いに来た訳だ。
夜7時
亮「へ~、ここか。なかなか人、多いじゃんか。」
カナ「亮く~ん、ココだよ~。おいで~。」
亮「よっと。カナさん、お疲れッス。」
亮はカナの座っているベンチに腰掛けた。そしてカナの隣に居る女性に気付いた。
亮「あっ、どうも。一年の亮です。」
カナ「そっかぁ、二人は初めてか~。奏はアンマリ学校に来ないもんね~(笑)」
奏「はじめまして、奏(カナデ)です。私は二年生。カナの友達だよ、宜しくね。」
亮「………っあ、どうも。宜しくです。」
奏は何も変哲の無い普通の女性だった。しかし、亮には何故か特別な存在に見えた。
カナ「私、ちょっとアッチの一年の所に行って来るね~。」
亮「うぃ~。」
奏「はぁ~い。」
亮「…………………。」
亮(初対面だし、何を話せば良いんだろう…。気まずいな~。)
奏「ふふふ、亮くんって静か何だね(笑)」
亮「えっ、あぁ。すみません、初対面で緊張してて。」
奏「ふふふ、凄く素直だし(笑)ピュアなのかな?ふふふ。」
亮「あっ…、いやその。」
奏「後ね、敬語は使わなくて良いよ。面倒臭いね。」
亮「あっ、うん。解った。」
亮(おかしいなぁ、なんか緊張する。ドキドキするし…。一目惚れかな?ってソンナ訳、無いか。)
亮「今日、空が綺麗だよね。七夕が近いからからなぁ?」
奏「空?あっ本当だ、星が綺麗だね。ねえねえ亮くんはさ、空をよく見るの?」
亮「うん、空見るとさ何だか胸がキュッてするんだよね。切なくなるって言うのかな?」
奏「へぇ、不思議な人だねぇ。私は解らないなぁ(笑)」
亮「おいおい(笑)『解るかも』とか同意するトコじゃない?普通は。初対面な訳だし(笑)」
奏「ふふふ、私ってこういう人だから(笑)」
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