第一章~親愛なる破戒僧~

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「ん、それで?」 「そいつが暴れて被害が出てるから止めてくれー、ってのが今回の依頼」 「なるほどね…」 と、ヴァンは納得した。 が、 「「???」」 セフィーロは黙っていてよく分からないが、女性陣は聞き馴れない専門用語が出てきたおかげで、まったく理解していないようだ。 「つまり、暴れてる人を止めればいいってこと」 二人は大輝の噛み砕いた言葉を聞いて、やっと納得した。 「もっと勉強しろよ…」 呆れた顔で二人を見るヴァン。 「む、難しい言葉を並べて話そうとするのは、ただの僕頭良いですよ~発言じゃない!本当に頭良い人はもっと分かりやすく話してくれるの!」 「えー?俺が怒られてるー?」 「ちがっ、大輝じゃ…」 「琴音さん。沈黙は金、雄弁は銀、無知は酸化銅ですよ」 「もはや輝いてねぇな」 「価値もありません」 「うがー!!」 「ほらほら…作戦会議続けるよ」 グダグダになりかけた場を、大輝が繋ぎ止める。 セフィーロは静かにそれを見ていた。 「……鞭は酸化銅で出来ていたのか」 違ったベクトルの思考を繰り広げながら。 カオス。
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