清雅

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数日後、信忠様が訪ねて来られた。           いつもの様に私に穏やかに微笑みかけてから、 信長様に深々と頭を下げた。       「武田攻めに際して、父上にお願いしたき事がございます。」       「何だ!   申してみよ…」       「森長可の軍を…   この信忠にお貸し頂きたい…」       「長可を…か…」       「春になれば、何とでも理由をつけて武田を攻める準備が整っております。   武田攻めに際し、是非森長可を先鋒にと考えて居ります。」           信長様は唇を擦りながら考えているようだ…       先鋒を勤めるのは大変名誉な事だが 危険を伴うのも確かだ。      
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