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「いつか…戦の無い世が訪れ、穏やかな日々を過ごせたら良いと思わぬか?」
「思います!」
「のう…蘭丸…
人は皆、それぞれに違う顔を持っておるように、
皆が皆、違う考えを持っておる。
皆誰も戦を好まぬ。
だかな…
違う考えを持った者達をまとめるには、より強大で、民衆を引っ張る力が必要だと儂は思う。」
「はい…」
「だから儂は戦う…
例えそれが修羅の道でも…
儂の信念は曲げられぬ…」
やはりいつものように、男は遠くを見つめて、呟くように私に話した。
また戦があるのだろう…
不安でたまらない気持ちをかき消すように私は叫んだ。
「蘭が大きくなったら…
おじさんを守りとうございます。
おじさんの望みが叶うよう、お力になりとうございます!」
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