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「母上……」
「蘭丸や…
よくお聞きなさい。
父上が亡くなられました…
これからは長可殿と共に助け合い、この森家を守って行くのですよ…」
まだ齢6歳の私には“父上の死”…と言うものが理解出来なかった。
優しかった父上
厳しかった父上
いつもいつも膝の上に私を座らせ、私の頭を撫で…
戦場での武勇伝を話し聞かせてくれた父上…
“父上は必ず帰って来られる”と信じて止まず
幾日も幾日も、ただ父上のお帰りを待ち続けていた私がそこにいた。
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