1人が本棚に入れています
本棚に追加
まずは家の中。
【ルル】のお気に入りの場所だった,ダイニングのテーブルの下…何もないと思いながらも,見てみると…【ルル】の毛が1本。
【ルル】の忘れ物ってこれ?
いや違う。もっと大事な物だろう…
次は【ルル】のお気に入りの公園。
何も見付からなかった。
これ以上は見つからないのかな…
学校に行っても,家にいても,謎は深まるばかり…
学校からの帰り道,【ルル】が眠っているお墓に行くと,見知らぬ女の子が泣いている…
「どうしたの?」
声を掛けると,涙を拭きながら
「ルルちゃんがね,私のお家に来て,『ありがとう』って言ってたからここにきたの。」と教えてくれた。
思い出した!!この子【ルル】をくれた子だ!!
私はこの子に【ルル】の死を伝えてなかったことも思い出し,声を枯らしながら女の子に『ごめんね』を繰り返した。
何度も何度も繰り返した。
【ルル】の忘れ物…それはこの子の事だったのかもしれない。
【ルル】は私に『信頼』の意味を教えてくれた。
天国から私にくれた素敵な贈り物…
ありがとう【ルル】。また会いに来てね。
最初のコメントを投稿しよう!