464人が本棚に入れています
本棚に追加
「では……私からいくつかの注意事項を話しておく。よく聞いておけ。」
私は嫌で嫌で仕方がなかった。が、覚悟が出来たと言ってしまった。
『男に二言は無い』何て言葉を誰が作ったのか。
おそらくこの言葉が無ければ私は今すぐ自宅に帰っていただろう。
田中は興味津々だった。
「感染者の見分け方は、色の識別ができなくなり、目の色が変化し、妄想が激しくなってきた奴は感染者だ。わかったな?」
「はい。」
「ええ。」
「了解。」
「感染者への対処法は殺すのみ。容赦するな。殺さなければ殺されるぞ。
もしくは……乗ってきた船ですぐに逃げるんだ。」
「……はい。」
「ええ……」
「了解。」
「滞在日数は?」
「自分らは3日としてますが。」
「3日後、近くの港まで迎えに行くとしよう。
帰りにバイキングにでも連れていってやる。」
「ありがたい配慮です。」
「では。幸運を祈るぞ。」
「ありがとうございます。」
「教授に話をしてよかったです。」
我々が教授に礼を言い、帰宅しようとすると、
「木村、ちょっと来い。」
何故か私だけ声をかけられてしまった。田中と山本には先に帰ってもらった。私は再び教授の部屋に戻ったのだ。
最初のコメントを投稿しよう!