第2段-イオン×アニス-

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-コンコンコン-   「失礼しまーす」     ようやく着いたイオンの部屋 軽くノックをすると、中に入る しかしやはりこういう時に限って、嫌な予感というものは当たるもので   「アニス……!」 「………」 「げっ……シンク…根暗ッタ……;」   何やら書類にサインしているイオン その隣に立ち、こちらを睨んでくるアリエッタ そして壁に寄りかかったままのシンク 一番警戒していた二人が既に居た事に、泣きたくなってくる   「なんで二人とも此処にいるわけぇ!? 訓練は?任務は?」 「今日は外での任務は入ってない。それに、訓練は午後からだ ボクは今別の仕事で、イオンがその書類を書き終わるのを待ってるんだよ」 「アリエッタは…さっき、イオン様と約束した…です イオン様がお仕事終わったら、一緒にお散歩行ってくれるって……」   なんてタイミングの悪い 自分は神にでも見放されているのだろうか…     「最近中々相手をしてあげられませんでしたからね… アニスは、ボクに何か用事でも?」 「へ?あ…はい。ちょっとイオン様に渡したい物が」 「導師は今仕事中なんだけど。そういうのは後にしてくれる?」 『ムカッ……』   まるで自分を邪魔だとでも言うようなシンクの言葉 しかもアニスの言葉の途中に アニスの動きを遮るように   「ちょっとちょっと何よそれぇ、人を邪魔者みたいに言っちゃってさぁ」 「そういうつもりで言ったんだけど」 「ムッカ…」 「それに、イオンに渡したい物?……見たところ、書類みたいな物は何も持ってないみたいだけど プレゼントでもする気かい?」 「そんなの駄目!アニスだけ抜け駆けなんて、許さない…です…!」 「アリエッタには関係無いでしょ!…そうよ。悪い?」   自分だって散歩する約束してたくせに それだって十分抜け駆けじゃない
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