晩冬

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「梅は咲いたか 桜はまだかいな」 春を感じさせる言葉 枝が幾分か 朱に染まりはじめる いや しかし まだまだはっきりと 梅が咲く とまで言えるまでには しばし待つ身 寒風 雪風が 匂いを孕みはじめる まだまだに 鼻をくすぐるまでに 至っておらず しかしながら 枝は朱を深くする
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