第一章 ~紫雲~

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「えっと・・・ニンジン、キュウリあとネギとジャガイモ・・・これで全部かな?」 少年が一人 メモ紙と持っている袋の中身を確認しながら歩いている いつもの道に慣れているのか障害物を交わしながら進んで行く・・・ ドン・・・ 曲がり角を曲がった途端誰かにぶつかった 少年の持っていた袋から野菜が転がっていった・・・ 「痛っ・・・」 「大丈夫ですか?」 声を掛けられ少年は顔を上げた・・・ (わぁ・・・すっごい綺麗な人だな・・・) 黒髪を腰まで伸ばし、白く透き通るような肌、切れ長の目は紫色・・・しかし右側の顔は長い前髪で見えない・・・が間違いなく美人の女性だ 「ごめんね・・・怪我はないかい?」 女性は少年の顔を覗き込んだ 少年は我に返ると顔を赤くした 「だっだ・・・大丈夫です!」 「よそ見をしていたものですから・・・」 「いえ!僕の方こそすみません・・・」 女性は散らばった野菜を拾い上げ少年に渡す 少年は慌て止めようした 「そんなぶつかっておいて拾ってもらうなんて・・・」 「いいんですよ こちらも悪いんですから」 女性はにっこりと笑いながら野菜を拾い続けるimage=135424026.jpg
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