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その顔に、亮一が本気で怒れない事を知っての行動だ。 彼は短く言い切り、新任教師について話を続けた。 「…あと、メガネかけてて結構美形」 「へー、メガネ美人か。…つっても、男じゃ意味ねぇよな」 「女ならまだしもな」 クラスメイト達は一気に興味を無くしたのか、話を飛躍させて『女の魅力とは』について自分達の好みを交えて話しだした。 残された亮一は自分の席に戻り、机に肩肘をついて窓の外を眺める。 その顔は、何かを思案しているようで。 亮一の様子を見た幸樹は、彼が一体何について考えているのか、大方見当がついた。 「で?」 「何?」
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