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「あーぁ。俺さ、カフェテリアの木苺タルトが食べたいんだよねー。誰か買ってきてくれないかなぁ…」
潤んだ大きな瞳、赤い小さな唇、白い肌、首を傾げるその仕草。
どれをとっても、亮一は天使にしか見えない。
それを見た生徒は、迷わず次々と手を上げた。
「俺!俺が行く!」
「いや、俺が買って来てやるよ」
「亮一、俺が行くから!」
口々に自ら希望する生徒の中から1人を選んだ。
「じゃあ、よろしくね!」
「お、おう。待ってろ、今すぐ買ってきてやる」
「春季限定のやつだからねー」
頬を染めた生徒は、すぐさま椅子から立ち上がってカフェテリアへと向かった。
それを、亮一は手を振って笑顔で見送る。
「ね。便利でしょ?」
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