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『なれるかわかんないけど
一応看護師目指してるよ
それじゃ、“とも”って呼ぶね
俺のことは、ともの好きなように呼んで
くれていいよ』
知り合って早々名前で呼ぶ勇気もなきゃ
恋人でもないのに名前で呼ぶのは失礼かな
これなら親しみもあるから、すぐ打ち解け
られるだろう
俺がその時にそう考えた結果が“とも”
逆に彼女は俺のことをどう呼ぶのか
彼女からの返事を待つ間
一人で勝手に想像してた
『じゃあ、私は“圭ちゃん”って呼ぶね
圭ちゃんなら立派な看護師さんになれる
よ
応援してるから頑張ってね
明日もお仕事だから、そろそろ寝るね
今日はありがとう
またメールしようね
おやすみ』
圭ちゃんは予想外だった
それ故にすごく嬉しかったのと同時に
すごくドキドキした
とものことがもっと知りたい
ともにも、俺のことを知ってほしい
恋心を抱いたわけでもないのにこんな気持
ちになったのは
どんなに記憶を探っても無く、生まれては
じめてだった
未だ見ぬ君へ
君には僕はどう写った?
それを知りたい好奇心と
知るのが怖い恐怖心とが
僕の中で渦巻いてる
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