迷い子

2/8
41人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
  俺の名前は山本亮佑(やまもと りょうすけ)。 何時も通り学校に行く為、街中を歩いていた。 そこに、幼い一人の女の子が泣いていた。 誰も気付かないのだろうか。女の子はワンワン泣いている。 俺はほっとけなく、女の子の元へ向かった。 「どうしたの?迷子?」 「・・・・・・」 「お父さんとお母さんは?」 「・・・・・・」 ――困ったなぁ。 女の子は一言も喋らない。 どうするか迷った。 その時、女の子は走り出した。 「えっ!!」 俺は急に走り出した女の子を追い掛けた。 「君、ちょっと待てよ!!」 全力で走った。が、何故か追いつけない。 ――子供の筈だろ!? 俺は頭にそんな疑問が過ぎりつつ、走る。 「きみ・・・ちょっ・・・とまってよ」 俺がそう言った時、女の子はやっと止まった。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!