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「クッ・・・。」
和室で布団から男が起き上がる。
男はジョンだった。
起き上がった拍子に左肩が痛む。
左肩を見ると、包帯が巻かれていた。
ジョンの服は和服に変わっていて、ジョンは頭を傾げた。
そして、沖田総司と戦った出来事を思い出す。
ジョンは、横に畳まれていた迷彩服の内側から拳銃を取りだし、安全装置を外して、懐にしまい込んだ。
ジョンは襖をゆっくり開け、廊下を見渡す。
そして、隣の部屋から聞こえてきた声に耳を傾けた。
「まったく、人を簡単に斬るなよ・・・。生きてたから良かったが・・・。」
(良くないんだが・・・。)
ジョンは心の中で愚痴を言う。
「許して下さいよ!!副長!!」
(この声は、沖田総司!!!!)
懐の拳銃を取りだし、襖の取っ手に指を掛ける。
「そこにいるのは、誰だ?」
中から、声が聞こえてきた。
「其処にいる沖田総司に斬り付けられた男だ。」
ジョンが襖を開いた。
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