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仕方なくトボトボと集まりのある2組に行くことにした。
「集まる連中なんてまるっきりやる気ない奴らだよなぁ……。」
僕は一人ボヤいていた。
2組の扉を開けると、誰も来てなかった…。
「うわぁ…初日からみんなサボリかよ。」
学年主任の先生が入ってきた。
「あ~。ぅん!!まぁ、ある程度の生徒は用事があるので、ここにいる者でやってもらう!!」
は?!ってかここにいる者って僕一人だし…………。おいおい。何をやらすんだ!?
「え~、体育祭に始まり、春・秋遠足、学園祭、生徒総会、マラソン大会等々と、各行事毎に中心になってやってもらう!!以上!!」
おぃ……。以上って、僕一人でやれってか??無理だろ……。とは言っても、誰もいないし、やるしかないんだろうなぁ。
一人で。
「遅れました!!」
このむさ苦しい男2人きりの教室に声が響いた。
振り返るとそこには、あの、戸倉紗弥加がいた。
「え~~~~~っ!!」
僕は大声で驚いた。それと同時に金子への恨みは消え、感謝へと変わった。
「あ、ごめんなさい。4組の委員長、戸倉紗弥加です。」
「はっ…8組の委員長の大塚俊です…!!」
僕は声が裏返った。驚いた。
「あ~。戸倉さん。今委員長で集まってるのは君たち2人だけだ。これからも期待は出来ないだろう。これから1年の行事は君たちを中心にやっていって貰いたい。」
一瞬、彼女はポカンとしていたが、僕を見ると、
「2人だって!!笑っちゃうね!まぁ小回りきいてていいかもね!!よろしく。大塚君。」
彼女は明るく笑っていた。小回りきいててって、その言い方はどうなんだ??と思いつつ、
「よろしく。戸倉さん。」
と言い返した。
心の中で僕はガッツポーズをしていた。
これから何かある毎に彼女に逢えるんだ~。
まだまだ捨てたもんじゃないな!!
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