高校1年生

9/9
前へ
/12ページ
次へ
「え!?あんたが委員長?!」 僕はウキウキで自宅へ帰ると家族に自慢気に話した。 「進学校だからあんたどうせ押し付けられたんでしょう??」 姉の一言。図星。 「違うし!!推薦!?そう。推薦されたんだ!!」 僕はそう言って部屋に戻った。 その日はなんだかゆっくりと眠れた。 朝もいつもならテンションは低い僕だ。 でもイキイキと登校して行った。 ちょっと朝早く登校した。登校すると教室より先に、委員長室に向かった。 するともう鍵は開いていた。戸倉さんだ。 僕は委員長室を開けると、「おはよう。」と声をかけた。 委員長室に入ると、僕はびっくりした。 昨日の物置とは区別がつかないほど、きれいになっていた。 「あ、大塚君。おはよう。これ、家で余ってたから持って来ちゃった。」 昨日のボロボロのソファーにクリーム色のソファーカバーがかけられていた。 「あ…うん。いいね。」 「後ね、入学してすぐに、遠足あるじゃない?だから、遠足まで、少し集まりたいんだけど、どうかな?」 何………? 願ってもないことでございます!!!!毎朝早く来ます! 「あ、うん。いいよ。」 「じゃぁ、始業まで30分あるし、どうぞ??」 そう言われると、ソファーに座った。 「はい。」 ん…………? 「え??コーヒー?」 出されたものにびっくりした。 「うん。ほら昨日電気ポッドあったから。あ、カップは家から。」 「はぁ。凄いね。」 でも、ちょっと新婚みたいだ。コーヒーは好きじゃないけど、なんかおいしかった。 「でね、遠足なんだけど、どこがいいかなぁ??」 そこから、どこがいいか、話し合いをした。 30分では決まるはずはなかった。まぁ、先はあるし、ゆっくり放課後話せばいい。 そう言って、僕たちはそれぞれの教室に戻った。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加