プロローグ

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反町は悩んでいた。来年に控えた北京五輪の予選が始まっているにもかかわらず、チームの士気は高まらず、感情を伴わない彼らのプレーは見ていて楽しいサッカーでない。 楽しいサッカーでなくても勝てばいいとは思う。 とりあえず今のところ勝ってはいだがるものの、はっきり言って危なげない試合ばかりで、このまま五輪に出ても 確実にグループリーグのみで帰国するはめになるだろう。 アテネで健闘したがグループリーグで姿を消した日本はなんとしても北京では決勝トーナメント進出を果たす。それが至上命題と感じていたからだった。
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