公園のFantasista

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4月も終わりに近いある日… 「今日はチャンピオンズリーグがあるから帰るわ、じゃあ」 「なんだよ、お前それでも浪人生かぁ?」 祐希の呆れたような言葉に返事もせず、俺は御茶ノ水駅へと向かった。 チャンピオンズリーグ…わからない人の為に説明するとヨーロッパ最強を決める大会であり、ワールドカップより面白いと言う人もいる。 祐希の言うことも理解できる。昨年大学受験に失敗し浪人という過酷な身分になってしまっているんだからあいつの言うことは正しい。 しかも試合は深夜3時半からで今はまだ夕方の6時過ぎだ。 いつもならこれから自習室で勉強していくのだが、俺はサッカーを観る日は必ず自分に課していることがあった。
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