1 いつもの風景

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彼女はいつも笑っていた その笑顔は太陽のように眩しくてその場を優しく包み込み温かくさせる 一見すればそれは美しいが怜斗には影が有るように見えた その太陽の裏には夕暮れが存在している 薄暗い夕暮れ時に咲いた、寂しい赤紫に色着いた夕顔の花 今にも消え入りそうな脆い笑顔にも見栄た そんな彼女の笑顔を怜斗は切なそうな顔で見入っていた
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