ヒマワリの朝

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お母さ~ん‼‼ はぃはぃ‼ 出ない‼‼‼… 小学校一年生。 6クラス…1クラス40人以上いた。 今トイレに呼んだ彼女は長女。 私は毎朝の日課のごとく長女のお尻に指を指す…… 「出ないの?」 「うんこあるけど出ない」 外が騒がしくなってきた。 「もう行く‼‼」 「班長さんだもんね」「行ってらっしゃ~い‼」急いでランドセルを背負い低学年をまとめる。ご近所の人にも笑顔で挨拶。 毎朝この調子で彼女を送り出した。 「けぃちゃんは本当にいい子だね~」 毎日近所のおじさんおばさんから私が褒められて気分が良かった。彼女はその評判のまま小学四年生に成長していた。 ヒマワリの様に明るく周りを幸せにする笑顔‼誰からも慕われていた彼女(長女)の未来は明るいものだと疑わなかった。 勉強も優秀!スポーツ万能! 学校の先生、近所、友達、みんなに愛される我が子。家ではお手伝いも進んでする。悪い噂も一切耳に入らない。私は優越感にさえ浸れ、自分の仕事を安心して出来る程だった。彼女には年子の兄、二つ下の妹がいた。 みんな可愛い愛する我が子。 我が子の三人が三人共こんなにいい子なんて!私ってなんて幸せなの!! さすが我が子!! 私はただの少女のままだった。
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